クーリングオフ制度とは?
クーリングオフとは一定の社会状況において消費者に対して行う申込みや契約について事前に示された日から起算して一定の期間内であれば、消費者は一切の不利益を受けずに申込みの撤回や解約ができるという法制度です。わかりやすく言えば一定の条件(要件といいます)が備わっていれば無条件解約ができる法制度なのです。無条件ですので権利を行使するのに理由もいりませんし、解約の際に違約金や損害賠償も発生しません。
クーリングオフの主旨
一旦、成立した契約は守らなければならないのが民法の原則です。しかし、民法の規定は情報量や交渉力などが対等な当事者の関係を前提としているため、これが消費者と業者といった関係になると、情報の質と量や交渉力に格差が生じます。特に訪問販売の場合は消費者と業者の間に商品知識や法知識に圧倒的に差がある上に、不意打ち的に始まった交渉の中で、販売員の巧妙なセールトークが用いられることが多く、さらには高圧的・詐欺的な勧誘をうける場合もあります。このような状況下で成立した契約に民法の原則をそのまま適用するのは問題があります。そこで消費者にa cooling-off period(冷却期間)を認め、もう一度、冷静になって契約を見直す時間を保証する法制度がクーリングオフ制度なのです。
クーリングオフは法制度
日本において市民生活の基本的ルールを定めているのは民法です。クーリングオフはその民法の「一旦、成立した契約は守らなければならない」という原則を大きく修正するものですので、何でもかんでも適用される制度ではありません。適用される取引や権利の行使にはいくつかの条件(要件といいます)が設けられており、これらは「特定商取引に関する法律」「割賦販売法」などの特別法に定められています。
例えば訪問販売なら、まず特定商取引に関する法律2条1項にどのような取引きを訪問販売とするのかが定義されています。次に同法9条にはクーリングオフの権利を行使するための要件、クーリングオフ効果発生のための要件などが定められています。因みに同法2条1項の定義では典型的な自宅訪問販売だけでなく、訪問販売の形式をとられていないキャッチセールスやアポイントメントセールスも訪問販売の対象として定義していたりします。また9条の要件をみたしていない場合はクーリングオフ制度の適用はありません。ですので自分でクーリングオフをしたい方は、自分がおこなった取引きが何であるか、クーリングオフの要件を充たしているかを、正しく理解する必要があります。








