業務提供誘引販売取引とは?
このページでは業務提供誘引販売取引について解説していきます。業務誘引販売取引とは、いわゆる内職商法、モニター商法、資格商法と呼ばれるものです。これらの取引で業者は「内職やモニター業務で収入が得られる」という勧誘文句で、パソコンや機械、着物、布団、教材などを販売しますが、実際に内職やモニターで得られる収入は僅かだったり、全くなかったりします。結果的には消費者に高額な商品代金の支払いだけが残ることになるため、平成13年から特定商取引に関する法律で規制されており、クーリングオフの対象になります。最近ではドロップシッピングの契約に関するトラブルも多発していますが、ドロップシッピングも場合によっては業務提供誘引販売取引に該当します。
特定商取引に関する法律51条1項が定義する業務提供誘引販売取引とは?
まずは業務提供誘引販売業を定義している特定商取引に関する法律51条1項をみてみましょう。
この章並びに第六十六条第一項及び第六十七条第一項において「業務提供誘引販売業」とは、物品の販売(そのあつせんを含む。)又は有償で行う役務の提供(そのあつせんを含む。)の事業であつて、その販売の目的物たる物品(以下この章において「商品」という。)又はその提供される役務を利用する業務(その商品の販売若しくはそのあつせん又はその役務の提供若しくはそのあつせんを行う者が自ら提供を行い、又はあつせんを行うものに限る。)に従事することにより得られる利益(以下この章において「業務提供利益」という。)を収受し得ることをもつて相手方を誘引し、その者と特定負担(その商品の購入若しくはその役務の対価の支払又は取引料の提供をいう。以下この章において同じ。)を伴うその商品の販売若しくはそのあつせん又はその役務の提供若しくはそのあつせんに係る取引(その取引条件の変更を含む。以下「業務提供誘引販売取引」という。)をするものをいう。
業務提供誘引販売取引の要件を整理してみると
1.業務提供利益を収受できることにより顧客を誘引すること
2.特定負担をともなうこと
3.商品の販売・あっせんまたは役務の提供・あっせんに係る取引をすること
となります。
3の商品・役務は指定制がとられていないので、すべての商品・サービスが対象となります。1、2について解説が必要ですので順番にみていきましょう。
業務提供利益とは?
まず1の業務提供利益についてですが51条1項では「物品の販売・そのあつせん又は有償で行う役務の提供・あつせんの事業であつて、その販売の目的物たる商品又はその提供される役務を利用する業務(業者が自ら提供を行い、又はあつせんを行うものに限る。)に従事することにより得られる利益」と定義していますが、わかりにくいと思いますので、実例をあげて解説していきます。
パソコンを使用しておこなうホームページ作成の在宅ワークの場合
■商品 → パソコン
■商品を利用する業務 → ホームページ作成の在宅ワーク
■業務提供利益 → ホームページ作成の在宅ワークの報酬
有料の講習で得た技術を利用しておこなうワープロ入力の在宅ワーク
販売の目的物である商品を利用しておこなう業務のことです。実例をあげると
■役務(サービス):ワープロ講習
■業務 → ワープロ入力の在宅ワーク
■業務提供利益 → ワープロ入力の在宅ワークの報酬
といった具合になります。
要する業者から販売される商品や提供される有償のサービス(研修や講習など)を利用して、業者の仕事や業者があっせんした仕事をすることによって得られる利益が業務提供利益となるわけです。この業務提供利益を収受できることにより顧客を誘引することが1の要件となります。
特定負担とは?
2の特定負担とは「その商品の購入若しくはその役務の対価の支払又は取引料の提供」をいいます。要するに顧客が負担するあらゆる金銭的負担が特定負担というわけです。尚、登録料や入会金、保証金などは取引料であり、これらも特定負担に該当します。2はこの特定負担をともなうことを要件としています。
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