※12月1日に施行された改正特定商取引法に対応しております。
訪問販売クーリングオフの要件(条件)
ここでは訪問販売のクーリングオフの要件(クーリングオフするための条件)について解説していきます。クーリングできるかどうかの判断する際に参考にしていただければと思います。尚、あなたが契約したものが、エステ、英会話スクール(語学教室)、家庭教師(通信講座を含む)学習塾、パソコン教室、結婚紹介サービスの場合はその前にこちらをチェックしてみてください。
以下が訪問販売のクーリングオフ制度の要件です。
1.特定商取引に関する法律2条1項が定義する訪問販売であること
2.申込み・契約の対象が権利の場合は指定権利であること
3.申込み書面・契約書面を受け取ってから8日以内であること
4.適用除外に該当しないこと
訪問販売の場合は上記のすべてを充足しなければ法的なクーリングオフ制度の適用はありません。ただ、クーリングオフは片面的強行規定(消費者に不利な契約条項は無効となり、消費者に有利な契約条項は有効となる規定)であり、稀に約款(契約などに定められている個々の条項のこと)により要件が緩和されている場合もありますので、業者から受け取った契約書をよく読むこともおすすめします。また良心的な業者さんや法律を熟知していない業者は要件を充たしていない場合でもクーリングオフに応じてくれる場合もありますので、とりあえずクーリングオフしてみるというのも1つの手段と言えるでしょう。
それでは要件を順番にみていきましょう。
特定商取引に関する法律2条1項が定義する訪問販売
2条1項が定義する訪問販売については「訪問販売とは?」「キャッチセールス・アポイントメントセールスとは?」のページで解説しておりますので、割愛させていただきます。詳細は各ページで確認してください。
○2条1項1号(訪問販売)
○2条1項2号(キャッチセールス・アポイントメントセールス)
権利の場合は指定権利(クーリングオフできる権利)であること
指定権利についても「訪問販売とは?」のページで解説しておりますので、割愛させていただきます。詳細は各ページで確認してください。
○指定権利の説明
○指定権利一覧
申込み書面・契約書面を受け取ってから8日以内であること
クーリングオフには起算日と行使期間というのが定められています。起算日とは対象となる期間の最初の日付を指します、要するにこの日から数えるという意味です。訪問販売のクーリングオフの場合はこの起算日が申込者等が契約の内容を明らかにする書面(または契約の申込み内容を明らかにする書面)を受け取った日となります。民法と違い初日が算入されますので書面を受け取った日が1日目となります。
行使期間とは権利の行使が可能である期間の事です。訪問販売のクーリングオフの場合はこの行使期間が起算日から8日を経過するまでと規定されていますので、この期間内に行わなければなりません。例えば月曜日に契約書面を受け取ったとしたとしたら翌週の月曜日までがクーリングオフの行使期間となります。つまり翌週の火曜日には、もはやクーリングオフの権利を行使できなくなるという訳です。
尚、業者が消費者からのクーリングオフを妨害するために、消費者に虚偽の説明を行ったり、威迫して困惑するような違法行為(クーリングオフ妨害といいます)があった場合は、起算日はクーリングオフできる旨の書面を交付された日となり、行使期間はこの日から8日間となります。
また契約書面に不備があった場合には、起算日と認められない場合があります。このような場合は行使期間を過ぎても、クーリングオフが可能となることがありますので、お気軽にご相談ください。
適用除外に該当しないこと
適用除外とは文字通り適用を除外するという意味です。これに該当すれば特定商取引法でのクーリングオフはできません。以下が主な適用除外となります。
営業用の商品・権利・役務の契約
原則的には契約者が営業のためにもしくは営業として締結する取引はクーリングオフができません。しかし、事業実態がほとんどない零細事業者の場合等はクーリングオフが認められる場合もあります。
国外にあるものに対する取引き
国内の業者が国外の消費者との間で取引きを行った場合、クーリングオフはできません。
国または地方公共団体が行う取引き
国や都道府県・市町村との取引きもクーリングオフができません。
組合等の団体が構成員に対して行う取引き
特別法による組合(生協・農協・共済組合など)や労働組合、公務員の職員団体などが、構成員に対して行う取引きはクーリングオフできません。
事業者が従業員に対して行う取引き
こちらも基本的にはクーリングオフはできませんが、内職商法やモニター商法などは業務提供誘引販売販売取引のクーリングオフ制度の適用があります。
株式会社以外の者が発行する新聞紙の販売
一般商業紙以外の新聞をさします。具体的には政党の発行する新聞、宗教団体の発行する新聞、組合等の団体の発行する新聞などです
他の法令によって消費者の利益を保護することができると認められる取引き
弁護士業務、宅地建物取引、旅行の役務提供、金融に関するもの(有価証券の売買、預貯金業務、保険の引受など)、通信・放送に関するもの(電話、プロバイダ、ケーブルテレビ、衛星放送など)、運輸に関するもの(飛行機、鉄道、バス、タクシー、フェリーなど)、国家資格を得ておこなう業務(公認会計士、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士など)などは他法令との関係で特定商取引法でのクーリングオフ制度の適用はありません(※宅建業法等、独自のクーリングオフ制度があるものもあります)。
全部の履行が直ちに行われることが通例であると政令で定める役務
具体的にはキャッチセールスによる飲食店、マッサージ、カラオケボックス、海上タクシーの契約です。
交渉が相当の期間にわたり行われることが通常であるとして政令で定める取引き
具体的には乗用自動車の売買契約、自動車リースの契約です。
速やかに提供されないと消費者の利益を著しく害するおそれがある政令で定める役務
具体的には、電気・ガス・熱の供給契約、葬儀の契約です。
政令で定める消耗品
使用・消費により価格が著しく減少するおそれのある商品で政令で定めるものを指定消耗品といい、具体的にはこちらとなります。この指定消耗品を使用・消費した場合で、その場合はクーリングオフができないことを業者が告知していれば、その部分はクーリングオフができません。尚、なにをもって使用・消費したかは具体的ケースにより判断されますが、原則的にはその商品の価値の回復が困難になったときとされています。
相当期間品質を保持することが難しく価額が著しく減少するおそれがある政令で定める商品
生鮮食料品を想定した規定ですが、いまのところこれに対応する政令条項はありません。
現金取引でその金額が3000円未満の取引き
現金取引の場合で、その総額が政令で定める金額3000円に満たない時にもクーリングオフはできません。
住居での取引きを請求した者に対する訪問販売
消費者の方から自分の住居に来て取引きして欲しいと請求し、それに応じて業者が訪問し契約した場合にもクーリングオフができきません。しかし、電話などによる消費者の単なる問い合わせに対して、業者が訪問し契約した場合にはクーリングオフができると考えられます。
御用聞き販売
御用聞き販売の場合も業者がその地域にある店舗業者ならクーリングオフができません。
過去1年間に2回以上の取引をした無店舗業者、または1回以上の取引をした有店舗業者との契約
この場合はある程度の信頼関係ができているとみなされクーリングオフができません。
管理者の承認をうけた職場販売
事業所の管理者の書面による承認をうけて行う職場訪問販売もクーリングオフできません。
訪問販売のクーリングオフの仕方
上記の要件をすべて充たしていればクーリングオフが可能です(不明な点がありましたら、お気軽にご相談ください)。訪問販売のクーリングオフは、行使期間内(8日以内)に書面でおこなわなければなりません。この書面を発信した時にクーリングオフの効果が発生します。書面の書き方はクーリングオフの書き方のページでご確認ください。
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