特定継続的役務提供とは?
ここでは特定継続的役務提供のクーリングオフについて解説していきます。簡単に説明すると以下の6種類の役務が特定商取引に関する法律で規制される特定継続的役務となります。
1.期間が1ヶ月を超え金額が5万円を超えるエステティックサロンの契約
2.期間が2ヶ月を超え金額が5万円を超える語学教室の契約
3.期間が2ヶ月を超え金額が5万円を超える家庭教師(通信教育も含む)の契約
4.期間が2ヶ月を超え金額が5万円を超える学習塾の契約
5.期間が2ヶ月を超え金額が5万円を超えるパソコン教室の契約
6.期間が2ヶ月を超え金額が5万円を超える結婚相手紹介サービスの契約
もっと詳しい事が知りたい方は以下の解説もご覧ください。
まずは特定継続的役務提供を定義している特定商取引に関する法律41条1項みてみましょう
1.役務提供事業者が、特定継続的役務をそれぞれの特定継続的役務ごとに政令で定める期間を超える期間にわたり提供することを約し、相手方がこれに応じて政令で定める金額を超える金銭を支払うことを約する契約(以下この章において「特定継続的役務提供契約」という。)を締結して行う特定継続的役務の提供
2.販売業者が、特定継続的役務の提供(前号の政令で定める期間を超える期間にわたり提供するものに限る。)を受ける権利を前号の政令で定める金額を超える金銭を受け取つて販売する契約(以下この章において「特定権利販売契約」という。)を締結して行う特定継続的役務の提供を受ける権利の販売
要件を整理すると
1.役務提供事業者が
2.特定継続的役務を
3.役務ごとに政令で定める期間を超える期間にわたり提供することを約束して
4.消費者がこれに応じて政令で定める金額を支払うことを約束する契約をして
5.おこうなう特定継続的役務の提供または特定継続的役務の提供を受ける権利の販売
となります。まだわかりにくいとおもいますので順々に解説していきます。
特定継続的役務とは?
まずは特定継続的役務が何かということですが、条文をみてみると
この章及び第六十七条第一項において「特定継続的役務」とは、国民の日常生活に係る取引において有償で継続的に提供される役務であつて、次の各号のいずれにも該当するものとして、政令で定めるものをいう。
1.役務の提供を受ける者の身体の美化又は知識若しくは技能の向上その他のその者の心身又は身上に関する目的を実現させることをもつて誘引が行われるもの
2.役務の性質上、前号に規定する目的が実現するかどうかが確実でないもの
とされており、政令は以下の6つのサービスを特定継続的役務に指定しています。
エステティック
エステティックとは人の皮膚を清潔にし、もしくは美化し、体型を整え、または体重を減ずるための施術を行うことをいいます。要するにエステサロンなどの美顔、痩身、脱毛などのサービスがこれに該当します。
語学教育
語学教育とは語学の教授のことをいい、英会話教室などのサービスがこれに該当します。教室での指導はもちろん、電話やインターネットを利用した語学指導も対象となります。
家庭教師等(通信指導も含む)
入学試験(小学校、幼稚園を除く)に備えるため、または大学を除く学校教育の補修のための学力の教授をいいますが、事業者の用意した場所以外においてサービスが提供されるものに限定されます。家庭教師の派遣が典型例ですが、事業者が用意した教室などの場所以外で行われるものであれば、電話や郵便、インターネットを利用した通信教育も含まれます。しかし大学生を対象とした就職セミナーや資格取得、一般教養を目的とした通信講座は対象となりません。
学習塾等
入学試験や補修を目的として、児童、生徒、学生(大学生、幼稚園児を除く)を対象とした学力の教授であって事業者が用意した場所で提供するものをいいます。教室だけでなく、集会所やマンションの一室などを利用する場所も対象になります。
パソコン教室
パソコンやワープロの操作に関する知識または技術の教授をいいます。
結婚相手紹介サービス
結婚を希望する者へ異性を紹介の紹介を行うものをいいます。
政令で定める期間、政令で定める金額
2の特定継続的役務に3の政令で定める期間、4の政令で定める金額を加えると以下の表のようになります。
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たとえばエステなら1ヶ月を超えてサービスが提供され、金額が5万円を超える契約が特定継続的役務提供に該当するというわけです。尚、上記の表の期間、金額にみたない場合でも訪問販売の要件、電話勧誘販売の要件をみたせば、それぞれのクーリングオフ制度の適用があります。
特定継続的役務提供のメリット
特定継続的役務提供の対象となれば、契約書面を受け取った日から8日以内ならクーリングオフ制度の適用があります。この場合は訪問販売のように「営業以外の場所で申込み・契約」という要件や、キャッチセールスやアポイントメントセールスのように「誘引方法」の要件、電話勧誘販売の「電話での勧誘により」といった要件なしにクーリングオフが可能です。例えばテレビでエステのCMをみて、契約の意思をもって自らエステサロンに出向いて契約した場合でも契約書面を受け取った日から8日以内ならクーリングオフは可能となります。また、特定継続的役務提供はクーリングオフ期間経過後でも将来に向かって契約を解除できる中途解約も法定されています。
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